暗号資産を売買する方法として、コインチェックには「販売所」と「取引所」があります。
取引所は、ユーザー同士で暗号資産を売買する方法です。買いたい人と売りたい人の注文が一致すると取引が成立します。
取引所は販売所よりも操作に慣れが必要です。指値注文や板情報の見方を理解しておかないと、注文がすぐに成立しないこともあります。
この記事では、コインチェックの取引所の特徴や手数料、販売所との違いを解説します。取引所で暗号資産を購入・売却する方法や、利用前に確認しておきたい注意点も紹介するので、コインチェックで取引所を使う前の参考にしてください。
コインチェックの取引所とは

コインチェックの取引所は、ブラウザから利用する板取引サービスです。

取引所では、販売所のようにコインチェックが提示する価格で売買するのではなく、板情報を見ながら価格と数量を指定して注文します。買いたい人と売りたい人の注文が一致すると取引が成立するため、販売所よりも操作に慣れが必要です。
また、コインチェックの取引所で売買できる暗号資産は、販売所よりも少なくなっています。そのため、コインチェックで取り扱っているすべての銘柄を取引所で売買できるわけではありません。
ただし、対応している銘柄であれば、販売所よりもコストを抑えて取引しやすい点があります。コインチェックの取引所は、アプリで手軽に売買するというより、ブラウザで価格を指定しながら取引したい方に向いているサービスです。
板取引とは

板取引とは、買い注文と売り注文が並んだ「板」を見ながら、価格や数量を指定して売買する方法です。
板には、暗号資産を買いたい人の注文と、売りたい人の注文が価格ごとに表示されます。ユーザーはその注文状況を見ながら、購入したい価格や売却したい価格を入力します。
すぐに購入したい場合は、板に並んでいる売り注文の価格を参考にします。反対に、すぐに売却したい場合は、板に並んでいる買い注文の価格を参考にします。
取引所では、希望する価格で注文できる一方で、相手の注文と条件が合わなければすぐに約定しないことがあります。板の価格を見ながら注文することで、どの価格なら取引が成立しやすいかを判断しやすくなります。
すぐに買いたい場合は、板に出ている売り注文の価格に合わせると約定しやすくなります。
すぐに売りたい場合は、板に出ている買い注文の価格に合わせると約定しやすくなります。
上記は板取引のイメージです。実際の価格や約定状況は、注文量や板の状況によって変わります。
なお、現在値には最後の約定値(取引が成立したレート)が表示されます。頻繁な取引回数やタイムラグの影響で板に表示されている売値・買値とは異なる表示になることがありますが取引に影響はありません。
コインチェックの取引所と販売所の違い

コインチェックの取引所と販売所では、取引相手・操作方法・対応環境・コストの考え方が異なります。
| 比較項目 | 取引所 | 販売所 |
|---|---|---|
| 取引相手 | ユーザー同士 | コインチェック |
| 操作方法 | 板を見ながら価格・数量を指定 | 金額や数量を入力して売買 |
| 対応環境 | ブラウザ版のみ ※アプリ内で利用不可 |
アプリ・ブラウザで利用しやすい |
| コストの考え方 | 販売所よりコストを抑えやすい | スプレッドが実質的なコスト |
販売所は、コインチェックが提示する価格で暗号資産を売買する方法です。購入したい銘柄と金額を入力するだけで取引できるため、誰でも直感的に操作しやすい点があります。
取引所は、板情報を見ながらユーザー同士で売買する方法です。価格と数量を指定して注文できるため、販売所よりもコストを抑えやすい場合があります。
大きな違いは、使いやすさと取引コストです。販売所は操作がシンプルですが、買値と売値の差であるスプレッドが発生します。取引所は板取引の操作に慣れが必要ですが、対応銘柄であれば販売所よりも有利な価格で取引しやすいです。
また、コインチェックの取引所は、iOS・Androidアプリ内で利用できません。販売所はアプリからでも使いやすい一方、取引所を利用する場合はブラウザ版の取引画面を使う必要があります。
販売所の特徴や手数料について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
コインチェックの販売所とは?手数料や取引所との違いを解説
暗号資産を購入する方法として、コインチェックには「販売所」と「取引所」があります。 販売所は、コインチェックを...
コインチェックの取引所で購入できる暗号資産
コインチェックの取引所では、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を売買できます。
| 取引所対応銘柄数 | ・BTC/JPY ・ETC/JPY ・MONA/JPY ・LSK/JPY ・FNCT/JPY ・DAI/JPY ・WBTC/JPY ・BRIL/JPY ・ETH/JPY ・XRP/JPY ・XEM/JPY ・IOST/JPY ・ENJ/JPY ・SHIB/JPY ・BC/JPY ・BCH/JPY ・CHZ/JPY ・IMX/JPY ・AVAX/JPY ・DOGE/JPY ・PEPE/JPY ・MASK/JPY ・MANA/JPY ・GRT/JPY ・FPL/JPY ・SOL/JPY ・TRX/JPY |
|---|
販売所と取引所では対応銘柄が異なります。コインチェックの場合、販売所よりも取引所の対応銘柄数は少なくなっています。
DAI/JPYのように取引所でのみ取り扱われている銘柄もあります。取引したい銘柄がある場合は、販売所と取引所のどちらに対応しているかを確認しておきましょう。
コインチェック取引所の手数料
コインチェックの取引所では、暗号資産ごとに取引手数料が設定されています。
| メイカー手数料 | 【ETC、IOST、FNCT、BRIL、BC、FPL】:0.05% 【上記以外】:0% |
|---|---|
| テイカー手数料 | 【ETC、IOST、FNCT、BRIL、BC、FPL】:0.1% 【上記以外】:0% |
メイカーは、板に新しく注文を並べる取引(指値)です。テイカーは、すでに板に出ている注文に対して取引を成立させる取引(成行)です。
どちらに該当するかによって、手数料が変わります。
※上記は計算例です。実際の手数料率は、取引する暗号資産によって異なります。
コインチェック取引所のメリット

取引所では板情報を見ながら価格を指定できるため、対応銘柄であれば自分の希望に近い価格で売買しやすくなります。
ここでは、コインチェック取引所を利用する主なメリットを紹介します。
販売所よりコストを抑えられる
コインチェック取引所の大きなメリットは、販売所よりも取引コストを抑えられることです。
販売所では、業者が提示する買値と売値の差であるスプレッドが実質的なコストになります。取引手数料が無料でも、購入価格と売却価格に大きな差があるため、売買するたびにその差を負担することになります。
取引所では、板に並んだ注文をもとにユーザー同士で売買します。そのため、同じ銘柄を売買する場合は、販売所よりもコストを抑えて取引できます。
ただし、コインチェックではすべての銘柄が取引所に対応しているわけではありませんので、取引所で売買したい場合は、対象銘柄が取引所に対応しているか確認しておく必要があります。
指値注文で価格を指定できる
コインチェック取引所では、価格と数量を指定して注文できます。
たとえば、「この価格まで下がったら買いたい」や「この価格まで上がったら売りたい」といった注文を出せます。販売所のように業者の提示価格でそのまま売買するのではなく、自分で条件を決められる点が特徴です。
ただし、指値注文は必ず約定するわけではありません。指定した価格で売買する相手がいない場合、注文が成立せずに残ることがあります。
現在の売り板より大きく低い価格で買い注文を出すと、その価格で売りたい相手が現れるまで約定しません。
現在の買い板より大きく高い価格で売り注文を出すと、その価格で買いたい相手が現れるまで約定しません。
上記は指値注文のイメージです。実際の約定状況は、板の注文状況や相場の変動によって変わります。
TradingViewのツールが使えるTradeviewで取引できる

コインチェック取引所では、TradingView(相場分析ツール)の機能がそのまま利用できるTradeviewを使ってチャートや板情報を確認しながら取引できます。
通常の取引所画面でも価格や数量を入力して注文できますが、Tradeviewではチャート、注文板、注文フォームを同じ画面で確認しながら売買できます。価格の動きと板の状況を見比べながら注文できるため、販売所よりも相場を意識した取引がしやすくなります。
たとえば、価格が急に上がっている場面では、チャートで直近の値動きを確認できます。あわせて板情報を見ることで、どの価格帯に買い注文や売り注文が多いのかも確認できます。
販売所では、提示された価格で購入・売却するだけなので、細かい価格の動きや注文状況までは把握しにくいです。Tradeviewを使えば、いまの価格だけでなく、どのあたりの価格で売買が集まっているのかを見ながら判断できます。
コインチェック取引所のデメリット

コインチェック取引所は、販売所よりもコストを抑えて取引しやすい一方で、操作方法や対応環境には確認しておきたい点があります。
特に、コインチェックの取引所はアプリ内で利用できないため、スマホアプリで手軽に売買したい方には使いにくく感じる場合があります。
ここでは、コインチェック取引所を利用する前に知っておきたいデメリットを紹介します。
販売所より操作がやや難しい
コインチェックを含めたすべての取引所に当てはまることですが、取引所での取引は販売所よりも操作に慣れが必要です。
販売所では、購入したい銘柄と金額を入力するだけで売買できます。取引所では、板情報を見ながら価格と数量を入力し、注文内容を確認してから発注します。
板には買い注文と売り注文が並んでいるため、慣れていない方はどの価格を指定すればよいのか迷うことがあります。特に、初めて指値注文を出す場合は、注文価格・数量・合計金額を確認してから操作しましょう。
ただし、操作に慣れれば販売所よりも価格を意識して取引できます。最初は少額で注文の流れを確認しながら使うとよいです。
取引できる銘柄が販売所より少ない
コインチェック取引所は、販売所よりも対応銘柄が少なくなっています。
| 販売所対応銘柄数 | 35 |
|---|---|
| 取引所対応銘柄数 | 27 |
販売所では多くの暗号資産を購入・売却できますが、取引所では売買できる銘柄が限られます。そのため、購入したい銘柄が取引所に対応していない場合は、販売所を利用する必要があります。
コストを抑えたい場合でも、取引所で売買できない銘柄は板取引できません。取引所を使う前に、対象銘柄が取引所に対応しているか確認しておきましょう。
アプリ内で取引所を利用できない
コインチェックの取引所は、iOS・Androidアプリ内で利用できません。
販売所であればアプリから暗号資産を購入・売却できますが、取引所で板取引をする場合は、ブラウザ版の取引所画面を使う必要があります。
ただし、アプリ内からブラウザ版取引所に移動することはできます。やり方はこちらの記事を参考にしてください。
コインチェック取引所はスマホで使える?アプリから開く手順を解説
コインチェックの取引所をスマホで使いたいものの、「アプリ内で取引できるの?」と気になる人も多いのではないでしょ...
コインチェック取引所で暗号資産を購入する方法
コインチェック取引所では、ブラウザ版の取引所画面から買い注文を出せます。
購入手順は以下のとおりです。

- ブラウザでコインチェックの取引所画面にログインする
- 「現物取引」から購入したい暗号資産を選ぶ
- 注文価格を入力する
- 注文量を入力する
- 「買い」を選択する
- 「注文する」を押す
- 注文内容を確認して確定する
注文価格は、買い板・売り板を参考に入力します。板の中に希望する価格がある場合は、その価格を選択すると注文価格欄に自動で入力できます。
注文量は自動入力されないため、自分で入力する必要があります。入力した注文価格と注文量をもとに、概算金額が自動で表示されます。
注文後は、買い板・売り板や画面下部の「未約定の注文」から注文状況を確認できます。板にすでに出ている注文価格と同じ価格で注文した場合、ほかの注文とまとめて表示されることがあります。
取引所では、注文を出してもすぐに成立するとは限りません。買いが成立するまで、市況やレートによって時間がかかる場合があります。すぐに購入したい場合は、板に並んでいる売り注文の価格も確認してから注文しましょう。
コインチェック取引所で暗号資産を売却する方法
コインチェック取引所では、ブラウザ版の取引所画面から売り注文を出せます。
売却手順は以下のとおりです。

- ブラウザでコインチェックの取引所画面にログインする
- 「現物取引」から売却したい暗号資産を選ぶ
- 注文価格を入力する
- 注文量を入力する
- 「売り」を選択する
- 「注文する」を押す
- 注文内容を確認して確定する
注文価格は、買い板・売り板を参考に入力します。板の中に希望する価格がある場合は、その価格を選択すると注文価格欄に自動で入力できます。
注文量は自動入力されないため、自分で入力する必要があります。入力した注文価格と注文量をもとに、概算金額が自動で表示されます。
注文後は、買い板・売り板や画面下部の「未約定の注文」から注文状況を確認できます。ホームの買い板・売り板には注文の一部だけが表示されるため、自分の注文が見当たらない場合は「全て表示」や「未約定の注文」を確認しましょう。
取引所では、売り注文を出してもすぐに成立するとは限りません。指定した価格で買いたい相手がいない場合は、注文が板に残ります。すぐに売却したい場合は、板に並んでいる買い注文の価格も確認してから注文しましょう。
コインチェックのTradeviewで取引する方法
コインチェックでは、通常の取引所画面だけでなく、Tradeviewからも板取引ができます。
Tradeviewは、TradingViewのチャートを使いながら暗号資産を取引できる画面です。チャート、注文板、注文フォーム、注文履歴などを同じ画面で確認できるため、価格の動きを見ながら注文したい場合に使いやすいです。
Tradeviewで取引する主な流れは以下のとおりです。
- ブラウザでコインチェックにログインする
- Tradeview画面を開く
- 取引したい暗号資産ペアを選ぶ
- チャートや注文板を確認する
- 注文価格と注文量を入力する
- 買い注文または売り注文を選択する
- 注文内容を確認して発注する
通常の取引所画面では、注文価格と注文量を入力して売買します。Tradeviewでは、それに加えてチャートを見ながら価格の流れを確認できます。
さらに、Tradeviewでは成行取引も可能であり、板に提示されているレートで即購入・即売却することもできるようになっています。

10万円分の買い注文をすぐに成立させる場合、板に出ている売り注文のうち、最も安い価格から約定します。
10万円分のBTCをすぐに売却する場合、板に出ている買い注文のうち、最も高い価格から約定します。
上記は板取引の挙動イメージです。注文量が板の数量を超える場合は、次の価格帯の注文にも順番に約定します。
コインチェック取引所を利用する際の注意点

コインチェック取引所を利用する際は、注文画面ごとの違いを確認しておきましょう。
ここでは、コインチェック取引所を利用する前に確認しておきたい注意点を紹介します。
通常の取引所画面では成行注文を利用できない
コインチェックの通常の取引所画面では、基本的に価格と数量を指定して注文します。
販売所のように、表示された価格でそのまま購入・売却する形式とは異なります。また、通常の取引所画面では成行注文を利用できないため、すぐに約定させたい場合でも、板に並んでいる価格を見ながら注文価格を入力する必要があります。
たとえば、すぐに購入したい場合は売り板の価格を参考にし、すぐに売却したい場合は買い板の価格を参考にします。板から大きく離れた価格で注文すると、約定まで時間がかかる場合があります。
なお、Tradeviewでは成行注文や逆指値注文も利用できます。通常の取引所画面とは注文方法が異なるため、使い分けて確認しておきましょう。
注文価格と注文量を確認してから発注する
取引所では、注文価格と注文量を自分で入力します。
注文価格は板を参考に入力できますが、注文量は自動で入力されません。価格だけを選択しても数量は別途入力する必要があるため、発注前に入力内容を確認しましょう。
特に、暗号資産は小数点以下の数量で取引することが多いため、桁数の入力ミスには気をつける必要があります。注文価格、注文量、概算金額を確認し、想定した内容になっていることを確認してから注文を確定しましょう。